変形性股関節症と診断され、日常生活にまで支障が出ている人の場合ほとんどが、わりとすぐに手術を決断されていることに、私自身は驚いています。
もちろん、手術をするという選択は間違っている、などと思っているわけではありません。痛みが出たら一刻も早くなんとかしないと、仕事や生活が立ち行かなくなる、という状況にあり、苦渋の決断により手術を急いだ人もいることでしょう。
ただ私としては、手術しないでなんとかしようと努力する人も、もっとたくさんいて欲しい気がするのです。
テレビ番組で放送されるのは、手術をして元気になった人の例ばかり。
元気に歩けるようになったからといっても、人工股関節が入っている限り、感染症のリスクは常にあるはずですし、脱臼しないための日常的な禁止動作もあるようです。
人工股関節そのものの寿命としても 20年位しかもたない現状というのもあります。
さらに私の周りでは、手術をしてもその後うまく歩けるようにならず、障害者認定を受けることになった というような話の方が、実際には多かったりするのです。
だからといって、私が望んでいるように、自分の股関節をもたせるために 脚の筋力を落とさない等の努力を一生し続けられるのか、と問われれば、自信はありません。
今の私のやり方で、いつまで自分の股関節をもたせることができるかは 全くわかりませんが、今のところ痛みはあるものの、10年前よりは調子よく歩けています。
もしかしたら10年前に手術していたら、今よりもっと元気に歩けていたかもしれないし、逆に、両方とも人工股関節を入れることになった末、車イス生活になっていたかもしれません。
できれば、80代とか90代くらいの人で、
「股関節症だけれど、手術しないでなんとかこの歳まで頑張って歩けていますよ!」
などと言ってくれる人が たくさん存在してくれると 希望が持てるのですが。
いつの日か、私自身がそういう人になれればいいのかな、と思います。
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