手術しない変形性股関節症と親の介護ブログ

親の介護体験や 変形性股関節症 保存療法への取り組みに関する記録

親の介護に不慣れな息子や娘が気になる

両親の介護を卒業した今、ついつい目にとめてしまうのは、娘や息子に介護されている高齢の親達の姿です。

 

先日も、月に一度の内科受診に行った先のクリニックで、40代位の息子が付き添ってきていた80代位のお母さんを見かけました。

 

その日は、市の健康診断を受けるために来たようなのですが、どうやら申込書を持ってこなかった模様。

 

「市の方から、A4サイズ位の封筒届いていませんでしか?」

 

看護師さんに訊かれると、息子さんの方がお母さんに

 

「そんなのきてた?」と、全く知らない様子。

 

するとお母さんのほうは、

 

「そういえばなにか来てたけど、よく見てこなかったわ」と。

 

お母さんのほうは認知症ではないようでしたが、杖を持っていたし、かなり痩せて弱々しい感じに見えたので、役所から届いた書類などを任せっきりにしておくのは、無理があるんじゃないかな、と思えました。

 

診察室で待つ間も、息子さんは母親とは離れたところでずっとスマホをいじってました。

 

結局、正式な申込書がないとその日、健診は受けられなかったようですが、通常の診察はあるようで診察室には呼ばれました。

 

名前を呼ばれると、その高齢のお母さんはひとりでよろよろと椅子から立ち上がり、杖を突いてゆっくりゆっくり診察室に向かっていきました。

 

息子さんは、傍について手を貸す様子もなく、ちょっと距離を置いて母親の後についています。

 

診察室にもお母さんひとりで入ってもらうつもりだったのか、距離を置いて立っていたら、看護師さんに「息子さんもどうぞ」と促され、診察室に入っていきました。

 

その息子さん、親の付き添い初めてだったのかもしれない。

 

介護すら、まだ始めてないのかもしれないな、と思った。

 

 

介護のベテラン気取りでその息子さんにダメ出しするつもりは全くないのですが、親の介護を始めた頃の自分をちょっと思い出して、切なくなりました。

 

介護ビギナーの人で親に対し必要以上に手を貸したりしないのは、どうしていいのかわからない、というのはもちろんあると思います。

 

ただ、うちの親はまだ介助なんて必要ない、しっかりしてるんだ、という気持ちもあるんじゃないのかな。。と思います。

 

母がまだ介助なしで歩けた頃でさえも、通院先での看護師さん達は母の手を引いてくれました。

 

その様子を見て娘の私は、ありがたいと思うより、介助されたことにより弱々しく見えてしまう母の姿に、複雑な思いを生じさせていた時期もありました。

 

私の母はまだしっかりしてるよ!という想いに、しがみつきたい自分がいました。

 

その息子さんに連れられて来ていた高齢のお母さんは、先日亡くなった私の母にちょっと似ていたのです。

 

なので、その人が呼ばれて診察室に入る様子も、食い入るようにずっと見つめていたせいか、自分が会計のほうで呼ばれていることなど全く気づきませんでした。

 

はっと、気づくと受付の方がわざわざ私の所にまで来て下さり、必要な書類を渡してくれました。

 

こんなことは始めです。

 

親の介護をしている人達のことを、我を忘れてこんなにも見入ってしまう自分に驚いています。

 

介護の大変さは、もうこりごりと思えるほどわかっているにも関わらず、まだ介護をしてあげられる親がいる人達のことが、羨ましくて仕方ないんだ。。。

 


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