手術しない変形性股関節症と親の介護ブログ

親の介護体験や 変形性股関節症 保存療法への取り組みに関する記録

腹部大動脈瘤の破裂を未然に防げた父

2019年11月に亡くなった父ですが、2012年10月(当時88歳)には腹部大動脈瘤の手術を受けています。

あれからちょうど10年経ちました。

 

腹部大動脈瘤とはお腹のところにある大動脈が 通常の太さの1.5倍以上に膨らんでしまった状態です。正常な人だと2㎝位のところ、父の場合にはなんと!3倍以上の6.5㎝にまで膨らんでいて、いつ破裂してもおかしくない危険状態にありました。

 

そもそもなぜそんなに大きくなるまで発見されなかったのかといえば、この症状は多くの場合、自覚症状は出にくく、お腹の部分の異常は感じにくく、健康診断でも見過ごされてしまうことが多いようなのです。

 

それでも、かかりつけのドクターが微妙な異変に気づいて下さり、念のため大きな病院で検査を!とのことで、紹介状を書いて下さいました。

 

この当時、父は問題のお腹部分ではなく 背中寄りの腰の痛みに悩まされ、整形外科に通い始めていました。

 

それでも一向に痛みは治まらず、日々痛みは悪化していき、夜間も痛みで唸っている父を放っておくことはできず、何度も起きてマッサージ(*´Д`)。。

 

あとで気づいたのですが、これは腹部の血管のコブの圧迫により、背中側に痛みが生じていたものでした。いつ破裂するかわからない状態の風船爆弾を抱えたような父の背中や腰を、けっこう力を込めて押したりもしていたので、知らなかったとはいえ、今考えると恐ろしいことをしていたと思います。

 

大きな病院で検査を受けたその日。即入院という流れにはなりませんでした。

 

そこから5日後の入院ということになったのですが、その間に破裂の危険は十分に考えられるので、担当のドクターは

 

「このまま帰してしまうのは、正直言えばかなり心配」

 

というような不吉なことを言ってました。

 

動脈瘤破裂ともなれば、緊急手術を施したとしても助かる確率は低く、父はその時点ですでに88歳でしたから、助かる確率は限りなくゼロに近かったはず。

 

手術は開腹手術になるかもしれないとのことでしたが、ステントグラフトという人工血管を太ももの付け根から動脈に挿入する手術でやっていただけました。

 

 

ステントグラフト手術であれば、太ももの付け根を4~5㎝程度切られただけなので、その後の傷跡もほとんど気にならない感じでした。

 

10日ほどで退院でき、全身麻酔の大きな手術であったにも関わらず、術後も95歳になるまでの7年間、生きられることができたのは、運も良かったし父も頑張ってくれたなとつくづく思います。

 

 

この手術をきっかけに、父との心の距離は急速に縮まった気がします。

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