「私は、股関節が悪いんですよ」と言うと、
「えっとぉ~。。股関節って、どこでしたったけ?」
と、聞かれることがけっこう多いです。
股関節痛の人の多くに、あるある的な話ではないでしょうか。
腰痛やひざ痛の人に比べると、股関節痛人口は圧倒的に少ないようです。
私の身の周りにも、股関節痛の人はほとんどいません。
まして、変形性股関節症となると、さらに認知度は低下するでしょう。
新聞や雑誌で変形性股関節症の記事を見つけた!と思ってよく見ると、「変形性膝(ひざ)関節症」だった、ということも、多々あります。
股関節と聞いてもピンとこない人には、
「股関節はね、この辺りの脚の付け根部分ですよ」と、簡単に説明すると、
「ああ。なるほどね~」とみなさん納得されます。
「ここのかみ合わせが悪くて、歩くたび痛いんです」と伝えると、
「そ・・それは大変ですね。。。」と、気の毒そうに答えられます。
私もきっと、自分の股関節に問題が発生する前だったら、股関節のことなんて考えたこともなかったので、突然誰かから股関節の話を持ち出されても、よくわからずリアクションにも困ったかもしれません。
でも今は、股関節の悪い人は ほぼ歩き方でわかるので、そのような人を見かけるたび「がんばってねー!!!」と、祈るような気持ちでエールを送ってしまいます。
そして、いつしか気になるのは股関節症の人だけじゃなく、次第に足の悪い人全般に広がり、身体に障害のある人にも向けられ、あらゆる障害のある人に対する関心と意識が高まったのは確実です。
私の脚に障害が出たことは、今のところほぼデメリットしか感じられませんが、障害のある人や弱い立場にある人間や動物に対する意識が、以前より数千倍も高まったことは、今考えられる唯一のメリットだと思います。