手術しない変形性股関節症と親の介護ブログ

親の介護体験や 変形性股関節症 保存療法への取り組みに関する記録

小津安二郎の作品から今だからこそ見えてくるものがありました

小津安二郎の作品に触れてみたい気持ちが高まり、「東京物語」「お早う」「秋刀魚の味」を観てみました。 「東京物語」は1953年(昭和28年) 「お早う」は1959年(昭和34年) の作品。 どちらもまだ私が生まれる前の時代のものです。 「秋刀魚の味」は1962年(昭…

不調をなんでも股関節のせいにしてはいけないと気づいた

変形性股関節症と付き合って、今年でもう15年目ほど。。になるかな。 介護を終えたここ数年は、自分の身体と向き合える時間も取れるようになり、だいぶ安定はしています。 股関節の痛みそのものは、数年前までとは大きく違って、だいぶ軽減され脚の力も付い…

親の死というリアルな記憶には消費期限がある

私はすでに両親を見送った身であるけれど。 だからこそなのかな。 今でも親の介護をしている人や、親を看取った人のことがとても気になります。 学生時代からの親友とは、ほぼ時期を同じくして両親を見送りました。 なので、親友の母親や父親が亡くなるたび…

これからの時代の60代で生きる

2024年私の人生においてもまた 新しいページが開かれました。 私は今年の8月で62歳になります。 以前は自分の年齢を堂々と公表することには抵抗がありましたが、60代になってきてからは、そうでもなくなってきましたね。 それは、もう歳なので開き直ったんだ…

親が生きている人をうらやましく想う

高校時代からの友人と、大学時代からの友人とは、長年に渡りブランクもなく、ずっと付き合いが続いています。 女の人は一生の友達が作りにくい、などという説も聞きますが、私も友人たちもずっと独身だったせいか、生涯の友として成立しています。 大学時代…

認知症になりやすい生き方ってあるのかな

認知症になる人とならない人の違いってなんなんだろう? 私はこのことを、認知症だった母のことを思い出しながら、時々考えます。 認知症のリスクを高める要因は、食生活や運動習慣、そして遺伝的な要素というのは以前から言われていたことでもあり、たしか…

ちっぽけな父の遺品も捨てられない

2019年11月に父が亡くなって、4年が経とうとしています。 あれから11月が巡ってくるたび、いつもとは違った特別な感情で 父のことを思い出す時間が増えてきます。 父は1ヶ月半ほど入院した後に 病院で亡くなりました。 家に居られた最後の1ヶ月間ほどは たく…

変形性股関節症になった頃の多大な不安感

私は、2009年47歳頃から股関節の違和感や痛みが強く出始め、変形性股関節症であることが判明しました。 その当時の私は、多大なる不安感と将来への絶望感を覚えました。 というのも、変形性股関節症は治せるものではなく、そのまま放置しておくと進行してい…

親の死を受け入れるということ

2019年に父は95歳で他界、2022年に母は96歳で他界。両親を亡くした今、親の死を受け入れるということについて、思ったことを綴ってみます。 子供時代の私は、親が死ぬなんてことは普段はほとんど考えたことはなかったけれど、いつか親が死んでしまったら。。…

母の人生は本当に不幸だったのだろうか

2022年に96歳で亡くなった認知症の母について、思うことの記事です。 母が亡くなって1年以上過ぎました。 この1年間は、介護で大変だった頃の母を思い出すことが多かったのですが、次第に私は母の人生そのものについて考えるようにもなってきました。 母は生…

歳を重ねるのも悪くないことを感じている

先日、同世代の友人からこんな言葉を聞きました。 「歳はとりたくないな~って思わない?」 友人は徐々に弱ってきている母親を見ての言葉だったようですが。 親の介護を散々経験した私としては、 「ほんと。そ~だよね~」って、同調してあげたい気もしたけ…

自動ドアの幽霊現象

2022年6月。最愛の母が96歳で亡くなり一年が経ちます。 母は認知症を発症し徐々に体力も衰え、約9年ほどの在宅介護の後、介護施設に2年と7ヶ月いて最期を迎えました。 看取りに入ってからも、母は施設で穏やかに過ごしてくれました。 亡くなる当日もほんの少…

変形性股関節症14年目の状態

2009年の末頃から、私が変形性股関節症の痛みが本格化してから今年で14年になります。 痛みがひどく眠れない夜もあったというのに、手術もせず、これいった保存療法に励むでもなく、それでもなんとか元気に日常生活は送れています。 過去の股関節の状態に関…

家族揃って暮らせた最後の平和な年 2017

2017年は とりあえずではあるものの 父も母も生きていて 誰ひとり入院することも施設に入ることもなく 我が家で一緒に暮らすことができた最後の年になりました。 この年の9月で父は93歳に。 歩行もしっかりしていて、まだ自転車で、近所の歯医者さんや床屋さ…

整形外科の通院をやめたわけ

2010年の年明け頃から変形性股関節症の症状が強く出始めた私は、その後2012年5月から2017年5月まで、近所の整骨院に通っていました。 通い始めの頃は、月に数回通っていましたが、徐々に月に1回のペースで定期的に5年間通いました。 以前の記事にも書きまし…

古いカセットテープに残された母の言葉

うちにはまだ古いカセットテープが何本も残されています。 もう何十年も聴いてないものばかりで、なにが残っているのかずっと気にはなっていましたが、なんとなくそのままになっていました。 しかし、介護も終え自分の時間もある程度作れるようになったので…

93歳まで自転車に乗っていた父

私の父親は、2019年に95歳で亡くなりましたが、亡くなる1年半前までは、近くの歯医者さんや床屋さんなどには自転車で出かけていました。 今思うと、93歳でも自転車に乗って出かけることができた父親の凄さを、改めて感じます。 その後は、入院することもあっ…

手をはさむケガをよくしていた頃の母

在宅介護6~7年目、2015~2016年。認知症だった母の要介護3だった頃の様子を書き記しておきたいと思います。 2015年4月21日 整形外科の帰りにタクシーに乗り込む際、母は閉めようとしたドアに思い切り手をはさんでしまい、大騒ぎになりました。 この時は、兄…

トレーニンググッズをあれこれ買っていた頃

今回は変形性股関節症発症から7年目 2016年後半の日記をもとに、その頃の状態を記しておきたいと思います。 10月2日 夜は疲れてぐったり。脚の筋力がさらに落ちたのかすぐに疲れ、脚も動かなくなり持ち上がらない。 10月3日 夜、初めて(患側ではない方の)右…

ブログを書き続ける意味について考えてみた

2023年がスタートしました。 このブログものんびり更新ながらも、書き続けて3年以上経つんだなぁ。 書き始めたのは父が亡くなった後からだ。 その当時の母は、介護施設に入所したての頃でまだ生きていました。 このブログは親を介護した中での数々の体験を、…

2022年は別れの年でした

2022年も残すとこあとわずかとなりました。 毎年、今年の漢字を自分なりに考えてみるのですが、今年は別れの【別】にしようと思います。 今までの人生を振り返って、いつになく別れを多く体験した年だったように感じるから。 まずは何を置いても今年一番の別…

へたしりこむと立てなくなる母に手を焼く

在宅介護5年目 2014年10月~11月頃の母のことを記しておきます。 10月27日 この日は昼頃、母は兄に付き添われ、タクシーで1分ほどの距離にある整形外科から帰ってきました。 この当時母は月に一度、骨粗しょう症の薬をもらいに、定期的に受診していました。 …

テレビの情報番組はどこまで信じていいものか?

お題「気になる番組」 私は、健康に関するテレビの情報番組はわりと気にして観るほうです。 ここ数年で医学も急速に進んでいるようで、癌に関しても近い将来撲滅できるようになるとか、最近の抗がん剤治療は昔に比べて、副作用はだいぶなくなった、といった…

股関節が悪いので転倒には気を付けないと

2016年 変形性股関節症発症から7年目の記録をもとに、書いてみたいと思います。 私は股関節が悪いわりには、転んだりつまずいたりといったことは、今のところほとんどありません。 ただ2016年11月に、お店の外階段3段くらいあるところを上った際、軽く転んで…

腹部大動脈瘤の破裂を未然に防げた父

2019年11月に亡くなった父ですが、2012年10月(当時88歳)には腹部大動脈瘤の手術を受けています。 あれからちょうど10年経ちました。 腹部大動脈瘤とはお腹のところにある大動脈が 通常の太さの1.5倍以上に膨らんでしまった状態です。正常な人だと2㎝位のとこ…

親の介護に不慣れな息子や娘が気になる

両親の介護を卒業した今、ついつい目にとめてしまうのは、娘や息子に介護されている高齢の親達の姿です。 先日も、月に一度の内科受診に行った先のクリニックで、40代位の息子が付き添ってきていた80代位のお母さんを見かけました。 その日は、市の健康診断…

ついに還暦を迎え気持ちは複雑です。

タイトルからもお分かりの通り、私はこの夏、ついに還暦を迎えました。 年齢など気にしないで生きようとは思っているものの、やはり慣れ親しんだ50代から未知の60代という世界に入っていくには、抵抗感を含んだ緊張感があります。 60代か~。60代と言えば、…

ロンググッドバイ認知症の母との数々の別れ

少しずつ記憶を失って、ゆっくりゆっくり時間をかけて遠ざかっていくことから、アメリカでは認知症のことをロンググッドバイ(長いお別れ)と呼ぶこともあるようですね。 スローグッドバイなどと表現していたのも聞いたことがあり、認知症の母と長い年月をかけ…

葬儀に参列する人が少なくてもいい

この2年半ほどの間に、父と母、ふたつの葬儀をあげました。 ともに家族葬で、参列者は私と兄のふたりだけ、という小規模なものではありましたが、菩提寺もありやるべきことはきちんと丁寧にやれたと思っています。 両親ともに兄弟姉妹は多く、親戚付き合いも…

これで介護施設ともお別れです

2022年6月 要介護5だった母は96歳で亡くなりました。 先日、母が入所していた介護施設の退所手続きを済ませました。 その介護施設はショートステイで約1年、その後入所し約3年、合計4年近くお世話になりました。 介護施設やケアマネさんに関しては、当たり外…