手術しない変形性股関節症と親の介護ブログ

親の介護体験や 変形性股関節症 保存療法への取り組みに関する記録

父の思い出と「青い影」

父が亡くなってもうすぐ1年経ちます。2019年11月23日が父の命日です。

11月の抜けるような青い空とか、この時期特有の秋の深まる気配を感じると、父との最後の思い出が鮮明によみがえってきて、悲しみを抑えることはできません。

 

昨年の今頃は、病院にお見舞いに行くたびに、今回が最後になるかもしれない・・と心揺らしながら、後ろ髪を引かれる思いで病室を出たことを思い出します。

 

病院まではバスや電車を使って うちからは1時間位かかりました。最後に父が入院していたのは 高齢者が中心の療養型病院でした。自然豊かでとても環境の良い所にあったのですが、駅からは遠いのです。

 

最寄駅から病院までは、送迎バスを使っていました。

午後に面会をして、もはやゆっくり話せる元気も父はなくなっていましたから、早めに帰るようにはしていました。

それでも、帰りの送迎バスに乗る頃には、いつもちょうど太陽が沈み始める夕暮れ時で、バスの中にも西日が差し、センチメンタルな気分が引き出されました。

 

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送迎バスの中ではいつも、懐かしい映画音楽やオルゴールサウンドなど 癒されるようなBGMが静かに流れていました。

「恋は水色」とか「オリーブの首飾り」とか「渚のアデリーヌ」とか。

 

11月の物悲しいような夕日と耳障りの良いBGMが、父との最後の思い出と強く結びつき、忘れられない曲となったものがありました。

 

それは、プロコルハルムの「青い影」でした。

 

原曲は歌入りなのですが、送迎バスの中で流れていたのは、チェンバロのような音で演奏された歌なしでの楽曲でした。なぜかこの曲が強く感情の奥深くに刻まれ、悲しいけれど父との温かい思い出を呼び起こしてくれるのです。

 

送迎バスの中で聴いたのと同じ「青い影」の音源を探しましたが、見つかりません。廃盤になったCDでそれらしきものが存在していたようなので、フリマなどで出てくるのを気長に待とうかな、と思っています。

家に残してあった古いミュージックテープにも、エレクトーン演奏の青い影を見つけ、それを聴いたり、YouTubeでもそれに近いものを見つけ、聴いています。

 

この曲を聴いて、私は今までとれだけ泣いてきたか計り知れません。。。これからもたぶん、何度でも泣いて泣いて、父との最後を思い出すことでしょう。

 

でも、泣くことは、悪いことばかりではないかも。。と思うように。

父を思い出し泣いた後には、温かいものがこみあげてくるようになってきました。ただただ辛い悲しみのトンネルからは、すでに抜け出ているのかもしれません。

 

 

 

 

青い影+4

青い影+4

 

 

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