手術しない変形性股関節症と親の介護ブログ

親の介護体験や 変形性股関節症 保存療法への取り組みに関する記録

介護疲労はためこまないで

世の中には、疲労と名の付くものはたくさんありますが、その中でも「介護疲労」は特に深刻な問題を含んでいるような気がします。

 

私は親の在宅介護から解放されて、6か月ほど経ちましたが、長年に渡って蓄積された介護疲労が今でもまだ抜けず、これから先もすぐには解消されない感じはしています。 

 

miyuyuchang.hatenablog.com

 

 

肉体的な疲労のみであれば、とりあえずたっぷり睡眠をとるなり、体を休めることによって回復することは望めそうですが、介護疲労は肉体疲労だけではないですよね。

むしろ、精神的な疲労の方が大きかったりもします。

ただ、ストレスや不安などによる精神的な疲労であったとしても、ストレス解消となるような趣味や遊びをしたり、心許せる人に、愚痴を聞いてもらったりできれば、解消させることは可能だとは思います。

 

私も介護を始めた初期の頃は、夜はしっかり寝て 息抜きできることは取り入れて、なんとかやっていました。

 

でも、親の介護レベルが上がるにつれ、自分の時間はどんどん奪われていきました。睡眠だってきちんと取れなくなり、息抜きなんてする余裕もなく、常に気を張り詰めている  まるで戦場にいるような毎日でした。

 

いつを境に そんなふうになったかはわかりません。

ふと気づけば、私は介護という戦場の中に身を置いていました。

 

疲れているけれど休めない、それが当たり前のことになっていました。

親がデイサービスやショートステイに行っている間は休めるんじゃないか、と思う人はいるかもしれませんが、そんな時にしかできない外出の用事や家の掃除などで忙しく、ゆっくり休める時間など残ってはいませんでした。

 

こんなに疲れているのに、休めないのは危険!

という思いは、常に頭の隅にありました。

 

でも今は仕方ない。。。

という思いで、その都度ふたをしました。

 

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なので、知らず知らずのうちに、疲労は解消されないまま蓄積していったのだと思います。人によっては、疲労が限界値を超え倒れてしまうとか、介護うつに陥ってしまうこともあるようですね。

私の場合そこまでに至らなかったのは、幸いでした。

 

介護者が疲労によって深刻な状態に陥らないようにするためには、サポートしてもらえるものは最大限に使って助けてもらうことだと思うのですが、そのために経済的な負担は増すことが多いですよね。それだけ介護サービスを増やしたりすると。

 

ですから、経済的な部分ともうまく調整を取り合いつつ、タダで助けてくれる人の手は極力借りて! 疲労はとにかく蓄積させない工夫をしていくことが大事かな、と思いましたね。

 

後々の自分の人生のためにも。 

 

  
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認知症が進行してしまう不安

今週のお題「会いたい人」

 

入所している母に会えなくなって すでに2ヶ月半位は経過しています。

とにかく今は、母に会いたくて会いたくてたまらない。

外出自粛で不自由なことは数々あるけれど、母に会えない時間がどんどん経過していくのが物凄く不安であり、恐怖であり、悲しみであり、今の私にとっては最強の苦しみです。

 

先日、介護施設の方から 様子を知らせる連絡がありました。

電話には兄が対応したのですが、報告の内容から推測すると、最近では足腰が弱まり自分から立ち上がろうとすることもなく、会話力もだいぶ低下しているようでした。

昨年(2019年)9月まで、まだ家にいた頃には、支えられてなんとか歩行はできたし、会話がかみあわなくても 自分から積極的におしゃべりする母でした。

 

最後に面会に行けたのは2月の下旬。

その時点でもすでに、なかなか言葉を発しなくなっていました。

そんな母を今まで見たことがなかったので、言い様のない不安を感じてしまいました。。。

 

miyuyuchang.hatenablog.com

 

家族から離れ 施設に入った時点で 認知症が進行することはある程度覚悟しています。だけど、できる限り家族が会いに行くことで、その進行スピードを少しでも遅らせることができると思っていました。

 

その間、父が亡くなったりして大変な時期もありましたが、それでもなんとかつなぎとめようと頑張って、母に会いに行っていました。

 

会えない時間が長くなればなるほど、会いたい気持ちは強くなる半面、すっかり弱ってしまった母を見る怖さも増大しているのを感じます。

 

認知症は進行してしまうものだと 覚悟はしています。

94歳という母の年齢を考えても、認知症の進行、そして老衰といった流れになっていくのは、自然のことといえるのでしょう。

でも、できればその流れを 家族として身近に感じ、見届けながら、そう遠くない未来に巡ってくる母の死を受け入れたいと思っているのです。

 

今の状況を考えると、介護施設への面会自粛はまだまだ緩和されそうにないですね。

会えないままに、母がどんどん衰弱していったり さらには死を迎えることになってしまったら と考えだすと 気持ちのやり場もありません。

 

 

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 コロナが早く終息して、母に会って母に触れて、母に甘えたい。

 

 

 


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低気圧と関節痛の関係

関節痛を持っている人間にとっては、寒暖の差や気圧の変化は、大きなダメージとなることが多いですね。特に季節の変わり目には、股関節の痛みだけではなく、身体全体の不調となって押し寄せることが多く、つらいです。

 

世の中には「気圧の変化なんて本当に感じられるの?」とか、「そんなの気のせいじゃない?」などと言う人も多くいます。 

 

身体全身の機能が正常に働いている健康な人であれば、気圧の変化は特に身体へのダメージとなってはあらわれないわけですね。

 

気圧の変化がなぜ関節痛につながってしまうのか、気になっていたのであちこち調べてみました。 

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 まずは理想的な関節の状態をイメージしておく方がわかりやすいです。

それは、緩むことなくピタッと合わさっている状態です。

 

私のように変形性股関節症を患っていると、通常でも理想的な状態は保てませんが、天気が良く高気圧が張り出しているときには、大気圧が身体の外側からかかるので、比較的安定します。

 

いわば目に見えない 気圧のサポーターを着けているようなものですね!

でも、お天気が崩れて低気圧が押し寄せてくると、今度は身体の外側からかかる圧は弱まり、気圧のサポーターを取り外してしまったような状態になります。

すると身体の内側からの圧力の方が高まり、骨だとか関節の組織が、周囲の血管や神経を圧迫して痛みが出やすいらしいのです。

 

ただ、私の経験からすると春や夏の低気圧の方がよりダメージは大きく、秋冬の低気圧の方があまり影響は受けない気がします。湿度にもやられますね。

湿度は湿度で影響を受ける原因はあるので、機会があればまた紹介したいと思います。

 

私の場合、股関節症が発症する前から、春先などには自律神経の乱れによる不調が出やすかったので、自律神経の乱れも股関節痛にさらなる辛さを加えることになっていそうです。

 

いろいろ調べていくうちに、自律神経を整えることが、気圧の変化を受けにくい身体に、関節痛を緩和させることにもつながりそうだとわかってきました。

 

 

miyuyuchang.hatenablog.com

 

 

  

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介護施設への面会自粛は続く

母が入所している施設では 新型コロナウイルスの感染予防のため、かなり早期に面会の自粛要請が出ていました。

そのため すでに2ヶ月も 母に会いに行くことができない状態が続いています。

 

母がコロナウィルスに感染してしまったらどうしよう。。。

娘である私や、兄のことをすっかり忘れてしまっていたらどうしよう。。。

しばらく会わないうちに、認知症はどんどん進行し 体力も弱っていたらどうしよう。。

寂しく不安な気持ちで毎日を過ごしていたらどうしよう。。。

 

母のことを思うたび そんな心配ばかりが浮かんできます。

 

私は母のことが大好きで 子供の頃も今も、母のことは世界で1番!宇宙で1番!

とにかく大好きな存在なので、会えないことは辛く悲しいことなのです。

 

でも、世の中には、施設にあずけた親のことを心から愛せない人はいて、それでも時折、施設にあずけた親の面会を 義務的にしている人もいることでしょう。

 

そのような人はもしかしたら この面会できない期間を、面会に行かなくても誰からも責められない期間、として ほっとしている。。なんてこともあるのかな。と。

 

もしそのような気持ちを持つ人がいたとしても、薄情な人だとは私は思いません。

 

相手が「親だから」という理由だけでは、愛情を持って介護し続けることは困難だと思えるからです。

私だってもしも自分に対し あまり愛情をかけてくれない親だったとしたら、場合によっては介護を拒否したり、早期に施設にあずけたりしたかもしれません。

 

私が母に対する想いの深さは、「親だから」ということより、愛情をかけて育ててくれたひとりの人間として、とにかく好きでたまらないからです。

 

母に会いたい。

 

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 ねこやまさんによる写真ACからの写真

 

miyuyuchang.hatenablog.com

 

 


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歩かないとだめになる

外出自粛の必要性があるとはいえ、人との接触を避けられる形での散歩などは、体力維持のためにも必要ですね。このところ、数日おきに買い物に出る程度しか外出をしていなかったせいか、たまに買い物に出て帰ってくると全身の疲れと股関節の痛みが強く出ます。

 

介護で今以上に外出できなかった頃に比べれば、だいぶ脚の筋力はついた感じはしますが、 ああ、またあまり歩かないから足腰が弱ってきてるぞ、という感じが このところありありとします。

 

個人差があることだと思うのですが、私の場合、脚が痛くなるからなるべく歩かないようにしていると、筋力が弱くなってしまうせいか ますます状態は悪くなってしまいます。

 

しゃがむという動作は、股関節症の人にとっては拷問に近い辛さだと思うのですが、それをしないようにしていたら、ますます脚がかたくなり 曲げることができなくなったことがありました。

 

痛いけど頑張って歩く、痛いけど我慢して曲げたり動かし続ける。

 

私はそれを実行することで、手術せずに今をなんとか生きられている気がします。

 

でも、もし他の人が私の真似をしようとしてたら、それは危険だからやめた方がいいよ、と言うでしょう。

 

私の場合は、自分の身体で人体実験しているも同然ですから。

 

今まで多くの人から助言をいただきました。

 

「いい整形外科があるから紹介しましょうか?」

「評判のいい治療院があるけど行ってみたら?」

「手術すれば治るんでしょ?」

 

整形外科に行けば、私の場合あとは手術の道しかないでしょう。手術でその後の人生を今より快適に生きられるとは限らないので、私は手術には踏み切れません。

また、変形性股関節症についてよく知らない人だと、「手術すれば治るんでしょ?」と、悪気なくつい言ってしまうと思うのですが、そんなに簡単に治るものなら、とっくに私だってやってますよ!と、言いたくなりますね。

 

miyuyuchang.hatenablog.com

 

治療院に関しては、ネットで調べたりするとたしかに気になるところはありますが、通院には遠すぎることや料金が多額にかかることを考えると、断念せざるを得ません。

 

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 ベリカンたちは元気に歩けていいな~!

  


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在宅介護経験者は外出自粛に強い

新型コロナウイルスの感染拡大により、ついに緊急事態宣言が発令されてしまいました。うちは対象地域に当たる東京都なので、かなりの緊張感をもって受け止めました。

 

この緊急事態宣言が出される前からも、東京都の感染者数がオーバーシュートをいつ起こしてもおかしくない状態になっていたので、日々数字が報告されるのをハラハラしながら見守っていました。

 

コロナウイルスによる影響で、職を失ったり仕事を減らされたりして 日々の暮らしにも困窮する人が多数出ていることにも 心を痛めています。

 

コロナによる我が家への影響を考えると、取り立てて大きなものはありません。

 

こんなふうに言い切ってしまうと、

「恵まれてていいなあ」

と思われてしまうかもしれませんが、決して恵まれているわけではなく、現在は介護離職中の身であり、コロナ前と後を比較しても収入ゼロの状態は変わらないので、国からの給付金対象者にも当たらないですね。

 

仕事再開の準備は進めているものの、こんな時期なので思うように動くことはできません。コロナの影響として我が家は、感染者が出たとか、仕事を失ったといった大きな被害は今のところ受けていませんが、それなりに当然ストレスは受けています。

 

介護施設に入っている母親に、2月末からずっと会えないことも不安でつらいです。

 

うちは昨年秋から、母の介護施設への入所、そして父の他界、と次々と大変なことが押し寄せ、やっと一段落ついたかな、と思った頃に、今度はコロナウイルスが押し寄せてきました。

 

肉体的にも精神的にも、もはや疲れ果てました。

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コロナ関連のことで、よかったことなんてひとつもない、とうのが正直な気持ちではありますが、あえて自分にとってよかったことを探してみました。

 

まずは、高齢の両親を在宅で介護している時じゃなくてよかった。

これは感染の不安が今以上に高まるということが最大の理由ですが、その他にも介護していると現在品薄状態であるトイレットペーパーやティッシュペーパー、除菌シート類などを大量に消費してしまうため、在宅介護中であればかなり困っていたと思います。

 

家から出られないことには慣れていてよかった。

親の在宅介護をしていたここ数年間は、買い物以外の外出はほぼ ままならない状態だったので、外出自粛を求められても、今までの生活とあまり変化は感じられません。

家の中はなるべく安全で快適なものにしたいので、家の中でもやることはたくさんあり、ずっと家にいることで退屈を感じることなどありません。

 

備蓄の習慣が根付いていてよかった。

これも在宅介護者特有のものかもしれませんが、トイレットペーパーなどの消耗品や食料品は、日頃からかなり多めに買い置きしておく習慣があったので、品薄になっても慌てずに済みました。

 

他にも、考えればたくさんの「よかった」は出てきそうですが、こうしてみてみると、在宅介護してきた経験や習慣が、外出の自粛といった辛い状況下で大いに活かされていることに 改めて気づかされました。

 

 

  


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桜が悲しい思い出につながる

2020年の春は、新型コロナウイルスの感染により 誰もがお花見どころではなかったですね。でも、例年なら多くの人が、それなりに桜の花を愛でる余裕はあったのではないかな、と思います。

ここ数年の私は、桜をゆっくり眺めることもないままに 介護に追われた毎日を突き進んでいた気がします。

外出できるのも近所に買い物に行くのが精一杯のような介護生活だったので、桜が咲いているのをチラッと視野に入れた程度で、大急ぎで家に帰っていたことを思い出します。

 

2018年の3月末に、父が肺炎や心不全にかかり入院したときには、ちょうど病院の桜が満開の時期でした。

 

ドクターからは、「もしかしたら、長くもたないかもしれません」といった感じで、死も覚悟してほしいことを伝えられ、父親の死というものを、初めてリアルに意識した春でした。

そのときから父は1年8か月も生きてくれました。

退院し1年3ヶ月ほど家で過ごすこともできました。

でも、あの2,年前、病院の桜が満開だった頃に受けた、父が死んでしまうかもしれない、というショックがあまりにも強烈で、満開の桜を見るとその時の感情がこみ上げてきてしまいます。

 

父は2012年に腹部大動脈瘤の手術をしたことがあり、そのときにも命の危険があるかもしれないことを伝えられています。そのときこそ、生まれて初めて父の死を意識したわけですから、ものすごい不安とショックを受けましたが、そのときの父は88歳。

それまで元気でいられた人なので、私の心の中でも、きっと大丈夫!と信じる気持ちも強かったように思います。

 

でも、桜が満開だった頃の 次の入院はそれから6年近く経っていて、父は93歳になっていました。

ドクターからも「これだけ高齢になると・・・」と、と言われてしまうと、黙って納得するしかない気がしました。

もうすぐに父は死んでしまう!と思って、毎日泣いていたことを思い出します。

 

それでもとりあえず2ヶ月半くらいで退院にまで漕ぎつけることはできたのですが、今考えるとそのときから確実に、父の人生において 死へのカウントダウンが始まっていたのだと思います。

 

今はまだ、桜が悲しい思い出に直結してしまいますが、年月が経つごとに  父と過ごせた最後の優しい思い出へと 変わっていくような気もします。

 

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